「株式会社」ってよく聞くけど、実際どういう仕組みなんだろう?この記事では、株式会社がどうやってお金を集めているのかを、できるだけ簡単に説明します。
そもそも「株」って何?
株は、会社の「持ち分」を小さく分けたものです。
たとえば、ある会社の株が全部で100株あるとします。そのうち10株を持っていれば、あなたはその会社の10%を持っていることになります。この割合に応じて、会社の利益の分け前(配当金)をもらえたり、経営に意見を言えたりします。
上場するとどうなるの?
会社が「上場」すると、誰でもその会社の株を売ったり買ったりできるようになります。
このとき、会社は新しい株を発行して投資家に買ってもらうことで、まとまったお金を手に入れます。これが「資金調達」です。
たとえば「1株1,000円で100万株を新しく発行」すれば、会社には10億円が入ります。
株価が上がると会社は儲かるの?
ここが一番間違えやすいポイントです。
株価が上がっても、会社の口座にお金が振り込まれるわけではありません。
上場した後に市場で売買されている株は、もう会社の手を離れた「中古品」のようなもの。投資家同士が売買しているだけなので、その売買代金は会社には関係ありません。
ただし、株価が高いと間接的にはとても大きなメリットがあります。
- 追加でお金を集めやすくなる
- 銀行からお金を借りるとき有利になる
- 会社の信用が上がり、取引先や採用でも有利になる
「増資」ってなに?追加でお金を集める仕組み
上場後も、会社は「増資」といって、新しい株を追加で発行してお金を集めることができます。
ここで株価が大事になります。具体的な数字で見てみましょう。
ある会社が10億円を調達したいとします。
- 株価が1万円のとき → 10万株の発行で済みます
- 株価が1,000円のとき → 100万株も発行しなければなりません
株を大量に出すと、もともと株を持っていた人の「持ち分の割合」が大きく下がってしまいます。
たとえば、あなたが会社の10%を持っていたのに、大量の新しい株が発行されると5%に減ってしまう、ということが起きます。持ち分が減れば、もらえる配当金も、経営への発言力も減ります。
これを「希薄化(きはくか)」と呼びます。既存の株主にとっては嬉しくないことなので、株価が高い時に少ない株数で済ませるのが理想的です。
配当金はどうなるの?
増資で株の数が増えると、1株あたりの配当金は減る可能性があります。
会社が年間1億円の配当を出すとして、
- 株が100万株のとき → 1株あたり100円
- 株が200万株に増えたとき → 1株あたり50円
ただし、集めたお金で事業がうまくいって利益が2倍になれば、株数が増えても1株あたりの配当は元のまま、あるいはそれ以上になることもあります。要は「集めたお金で会社がきちんと成長できるか」が勝負です。
増資はよくあること?
実はそんなに頻繁には行われません。
株主の持ち分が薄まるため、会社としても「大きな投資がしたい」「借金では厳しい」といった明確な理由がないと踏み切れないからです。
会社がお金を集める方法は増資だけではなく、銀行から借りたり、社債(投資家からお金を借りること)を出したり、事業で稼いだ利益をそのまま使ったりもできます。増資は「いくつかある選択肢のうちの一つ」です。
まとめ
- 株は会社の持ち分を小さく分けたもの
- 上場すると、新しい株を売ることでお金を集められる
- 株価が上がっても会社に直接お金は入らない。でも間接的なメリットは大きい
- 上場後も「増資」で追加の資金調達ができる。株価が高いほど有利
- 増資すると1株あたりの配当が減る可能性があるが、成長できれば問題ない
上場とは「1回お金をもらって終わり」ではなく、いつでも資本市場からお金を集められる状態を手に入れること。それが株式会社が上場する最大の目的です。


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